【処理と準備】
●モルタル・コンクリート下地の場合
・下地表面の脆弱部分や汚れは、サンディングまたはブラッシングにより完全に除去します。
・外装タイル張りの場合は、施工の該当部分にシート養生を行ないます。
●陶磁器質タイル下地の場合
・既存タイルの打診検査を行い、浮きの有無を確認します。タイルの浮きが確認された場合、
その箇所をハツリ取り、張り戻し又はパッチング処理を行ない補修します。
・タイルの亀裂、剥落、欠けの有無を確認します。
タイル表面に亀裂が確認された場合、躯体にも亀裂が生じている可能性があります。
1)タイルが浮いていない。
エポキシ樹脂による注入補修を行ないます。
2)タイルが浮いている。
タイルをハツリ取り、躯体に亀裂が無ければタイルの浮き補修を行ない、
亀裂がある時はエポキシ樹脂による注入補修を行ないます。
・タイル表面が劣化している場合はハンマーやケレンなどでハツリ取ります。
・既存タイル表面に付着した油、ホコリ、水垢などは中性洗剤やタイルクレンザーなどで取除き、
その後充分に水洗いを行います。
・既存の張付けモルタルの浮きが確認された場合、エポキシ樹脂を用いて注入補修を行ないます。
【混 練】
1.混合比に従ってTAセメント90Nに水を徐々に加え混錬りします。この時ダマ等が残らないよう充分に攪拌します。
2.TAセメント90Nの性能を充分に発揮させるために、一度目の混練りのあと2分ほど放置し、
更に二度目の混練りを行ないます。
チェック:・練り混ぜた時ダマがあると性能を充分発揮しませんのでよく混ぜ合わせて下さい。
・一度に混練りする量は、30分以内に使いきれる量として下さい。
それ以上経過したものは、使用しないで下さい。
【塗 布】
●屋内の床面及び壁面施工の場合
1)下地に不陸がある場合は補修します。(5mm程度までの不陸であればTAセメント90Nで補修できます)
2)シゴキ塗りを行います。
3)仕上げタイルの裏足の高さに応じ、左官ゴテを用いて4~8mmの厚さで均一に塗布します。
必要に応じてクシ目を立てます。
チェック:1回の塗布面積は張付け可能時間内に張り終えることができる面積とします。
●屋外の床面施工の場合
1)下地に不陸がある場合は補修します。(5mm程度までの不陸であればTAセメント90Nで補修できます)
2)シゴキ塗りを行いいます。
3)仕上げタイルの裏足の高さに応じ、左官ゴテを用いて4~8mmの厚さで均一に塗布します。
外装タイル張りの場合、接着強度の低下の原因となりますのでクシ目を立てないで下さい。
チェック:1回の塗布面積は張付け可能時間内に張り終えることができる面積とします。
●陶磁器質タイル下地施工の場合
1)下コスリを行ない30~40分放置します。
2)仕上げタイルの裏足の高さに応じ、左官ゴテを用いて4~8mmの厚さで均一に塗布します。
外装タイル張りの場合、接着強度の低下の原因となりますのでクシ目を立てないで下さい。
チェック:1回の塗布面積は張付け可能時間内に張り終えることができる面積とします。
【タイルの張付け】
1.TAセメント90Nの塗布後、直ちに張り始め、張付け可能時間内に張り終えます。
2.タイル張り用衝撃工具(ビブラート)やタタキ板などで充分圧着します。
3.約2~uごとに仕上げタイルを1枚剥がし、付着状態を確認します。
チェック:張付け可能時間は施工環境、施工条件により異なりますので、事前に確認して下さい。
【目地部の清掃】
1.TAセメント90Nの硬化を見計らい、仕上げタイルが動かない事を確認した後、
目地さらえ及び目地の清掃を行ないます。
2.タイル張り施工後、約90分で目地詰め施工ができます。
TAセメント90Nを使用する前に以下の項目に注意して下さい。
●指定用途以外に絶対に使用しないで下さい。
●油潤面には使用しないで下さい。
●5~35℃の環境で使用・保管して下さい。
●保水剤・防凍剤・エマルション混和剤などを添加しないで下さい。
●5~35℃の環境で使用・保管して下さい。(硬化までの凍結に注意して下さい。)
●取扱い場所及び作業場所は換気を行って下さい。又、施工後も硬化するまで、通常の換気(日常生活の程度、朝夕1~2時間)を行ってください。
●目・鼻・皮フに炎症を起こすことがあります。取り扱いは充分注意して下さい。
●開封したTAセメント90Nは、できるだけ早く使い切って下さい。
●湿気を避け水濡れがないようにして、乾燥した場所に保管して下さい。
●直射日光の当たらない屋内に場所を定めて保管して下さい。
●子供の手の届かない所に保管して下さい。
●使用後や休憩前には、手洗いやウガイを行って下さい。
●使用中に身体に異常を感じた時は直ちに使用を止め、換気のよい場所で安静にし、必要に応じて医師の診断を受けて下さい。
●目に入った時は直ちに清水で洗い流した後、医師の診断を受けて下さい。
●誤って飲み込んだ時は直ちに医師の診断を受けて下さい。
●皮フや衣服に付いた時は洗い落として下さい。
●誤飲防止と食品への混入を避けるために、保管場所は食品と区別して下さい。
●使用済み容器などは、許可を受けた産業廃棄物処理業者へ処分を委託して下さい。
●河川・湖沼・下水道などへ流入させないで下さい。
●ご不明な点は当社営業担当にお問い合わせ頂くか、製品安全データシート(MSDS)またはカタログをご参照下さい。
●TAセメント90Nをご使用になる前には、商品容器の表示事項をよくお読み下さい。